東野圭吾は、またしても私を眠れなくさせた。

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東野圭吾は、またしても私を眠れなくさせた。

この夏、兄が貸してくれた東野圭吾さんの『マスカレード・ゲーム』を読みました。


マスカレードシリーズの第4作目。

これまでの3作も読んでいたので、登場人物の人間関係や個性が自然と頭に浮かび、スムーズに物語の世界に入り込めました。

あらすじはこうです。

あらすじ

解決の糸口すら見えない3つの殺人事件。

共通していたのは、どの被害者も過去に人を死なせていたこと。

そして、被害者たちに関わる遺族たちが、次々とホテル・コルテシア東京に宿泊することに…。

警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら、再びホテルに潜入捜査を行います――。

東野圭吾さんの作品を読むたびに思うのが、その発想のすごさ。

「よくこんなこと考えつくなぁ…」

と、読み終わったあとに毎回感心させられます。

私が東野作品に出会ったのは、十代の頃。

あれから約30年。

いまだに飽きることはなく、新作が出るたびにワクワクしながら手に取っています。

同じ作品を何度も読み返すこともあるくらい、心を掴まれ続けてきました。

きっと一つの作品を書くたびに、ものすごい取材や構想を重ねているんやろうなぁ…。

シリーズものは特に、登場人物の背景や関係性が物語の深みを作っているので、

「途中から読むのってどうなんやろ?」

と思う方には、やっぱり1作目から読むことをおすすめしたいです。

私が東野圭吾作品で特に驚いたのは、『どちらかが彼女を殺した』という一冊。


推理小説なのに、なんと! 本編には犯人の名前が書かれていないんです。

袋とじの中に真相が書かれているという仕掛け。

「読めばわかるように書いた。犯人を明かすのは読者自身の読み方次第」――そんな斬新な試みに、当時の私は衝撃を受けました。

少し記憶が曖昧ではあるのですが、過去に東野さんが

「怪しい人物が何人か出てくる中で、

“ほらやっぱりこの人が犯人だった”という感想になるのは、ちょっとズルい気がする。

 読者は何人もの犯人候補を上げる中で、最後に当てた感を出してくる。」

といった趣旨のことをおっしゃっていたことがあって。(あくまでもニュアンスです。ホントはもっとちゃんとした言い方されてました!)

なので、読者に本気で犯人を当ててもらうためにも、最後まで本編には犯人を書かずに真剣に読んでもらうしかけをした、と。

それを読んだ私は、

「絶対自分で突き止めてやる!」

と、ページを何度もめくりながら、ヒントになりそうな言葉を探して読んだのを覚えています。

こういう“読者を巻き込む力”が、東野圭吾の魅力でもあるんですよね。

毎回読み終わると、ちょっとボーっとしてしまうというか、余韻とともに

「この人の頭の中、どうなってるんやろ…」

と考えてしまうほど。

『マスカレード・ゲーム』も、まさにそんな一冊でした。


この作品も、ページをめくる手が止まりませんでした!

ヒット作を出し続けることがどれだけ大変なことか…。

そのプレッシャーの中でも、毎回作品の質が落ちないどころか、進化し続けているのが本当にすごいなと思います。

ちなみに、東野作品は図書館でも人気なので、予約待ちは覚悟した方がいいかもしれません。

でも、ちょっとでも興味を持った方には、ぜひ1作目の『マスカレード・ホテル』から手に取ってほしいです。

きっと、読んだあとは、東野ワールドに引き込まれて抜け出せなくなりますよ!

最後までお読みいただきありがとうございます。

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