感情が揺さぶられた映画
何の気なしにNetfrixで映画を観よっかな~とリモコンでポチポチしていると、ふと気になる映画が出てきました。
「ぼくが生きてる、ふたつの世界」
それまで聞いたこともなかった映画のタイトルです。
そのまま、吸い寄せられるように「決定」ボタンを押していました。
ネタバレがありますので、今から観るよ~って方は観終わってから読んでくださいまし!
耳が聞こえない両親の元に生まれた「ぼく」。
小さな港町で家族に愛され健やかに育つが、やがて自分が世間からは「障害者の子」と見られていることに気づく。
聴こえる世界と聴こえない世界。
どちらからも離れて、誰も知らない場所でふつうに生きたい。
逃げるように向かった東京で「ぼく」が知った、本当の幸せとは。親子の愛と葛藤を描いた感動の実話。
原作本の紹介はこのようにされています。
映画の中では、「ぼく」の生まれた頃から、本当に丁寧に描かれていて、それはそれは愛情深く育てられていることがわかります。
大きくなるにつれて、友達との違いに気が付く「ぼく」。
小学生なんて、人と違うことがあるとすぐにからかったり、余計なコト言ったり、の世界ですもんね。
とくに田舎町で育った「ぼく」はその感情は強かったのではないでしょうか。
お父さんもお母さんも、耳が聞こえないことで、健常者では考えられないような思いをしてきたと想像ができます…。
高校受験を失敗した「ぼく」はお母さんにつらく当たってしまって(´;ω;`)ウゥゥ
この頃って、そういう時ですもんね。
気持ちは痛いほど、わかる。
でも言ってはいけない言葉もある。

社会人になった「ぼく」。
お父さんに「東京に行け」と背中を押されて東京に行きます。
そこで出会う、聴覚障害者たちとの交流が少しずつ「ぼく」の心に変化をもたらします。
ある時、お父さんが倒れた、と連絡が入って。。。
何年かぶりに実家に帰ることになるのですが、、、
そこで交わす、お母さんとの会話。
とっても優しさに満ちたものでした。
ぶっきらぼうなところは変わっていないものの、お母さんを思う気持ちが伝わってくるものがあって。
再び東京に向かう「ぼく」を見送るお母さん。
「ぼく」は最初に上京する時に、お母さんと背広を買いに行くときのことを思い出すのですが、、、
ここはもう、この作品の山場と言えるシーンでした。
観ていない方はぜひ観ていただきたい!!!
涙が止まらなくなって、ティッシュを何枚使ったかわからないほどに。
胸を打たれるシーンがいくつもあって(感情移入しやすいタイプなので)、観終わった時は感情がぐちゃぐちゃなような、でもスッキリしたところもあるような、不思議な感覚でした。
この時代背景などを考えると、今より差別意識が強い頃なのだと。
お母さんは両親からは、いずれ耳が聞こえるようになる、と信じられていて、ろう学校ではなく普通の小学校に通っていたと。
それはそれは苦しかったと思います。
わからないことを聞くこともしにくい。
ますます勉強がわからない。
ついていけない。
友達ができない。
お母さんの両親は、「治ってほしい」という気持ちもあったのだと。(想像ですが。。。)
そのお母さんが、お父さんという自分を理解してくれる存在が現れて、結婚したいと強く願ったけれど、周りから大反対された末に、駆け落ち。
それをきっかけに、結婚はなんとか許された。
この時代は障害のある人が子供を作ることも、あまり良く思われていなかった。
そんな中、愛情を持って、大事に大切に子供を育てて。
考えれば考える程、お母さんとお父さんの愛の大きさがうかがえます。

この映画を観て、すぐに原作本を図書館で予約しました。
その本を読むのも楽しみです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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